言葉と、その背景

行く手をふさぐものを、次に考える対象へ。『自省録』の一節を読む

困難を無理に肯定するためではなく、いま動かせる部分を探すきっかけとして、マルクス・アウレリウスの言葉を読みます。

公開 2026-09-12 · 更新 2026-09-12

原典の言葉と、今回の日本語

心の行く手をふさいでいたものが、いまや進む道になる。

that which before was in her way, is now her readiest way.

編集部意訳

ここに載せた日本語は、参照した英語版の一部分をこのサイトのために意訳したものです。流通している日本語の名言や、既存の翻訳書の文章をそのまま引用したものではありません。気になったときは、出典の第五巻・第十七節へ戻り、前後と一緒に読んでみてください。

人を大切にすることと、妨げに向き合うこと

この節は、他者との関わりに触れたうえで、行為が妨げられる場合にも、心が対象や目的を転換することを述べています。引き出したいのは「何が起きても成功する」という約束より、うまく進まない状況を、いま考える対象にできるという読み方です。

この言葉を、つらさを感じる自分を責める道具にはしないでください。困難を好きになる必要はありません。変えられないことと、少し動かせることを分けるための問いとして置いておく、という受け取り方もできます。これは今回の編集部からの提案です。

止まった計画を、小さな問いに変える

たとえば、提出した企画が通らなかった場面を考えてみます。「自分には価値がない」と結論を急ぐ前に、何が足りなかったのかを聞けるか、説明の順序を変えられるか、試作品の規模を小さくできるか、と問いを分けてみる方法があります。これは原典中の出来事ではなく、考え方を試すための架空例です。

すぐに取り戻せない評価や、他人が決めた結果まで自分だけで変えることはできません。それでも、次の相談で聞く質問を一つ書くことや、休んでから資料を読み直すことは、選べるかもしれません。大きな反転を求めず、今日の手が届く大きさにするのが、この例で試したいことです。

今日の一歩は、一行でよい

紙やメモに「いま止まっていること」と書き、その下に「自分だけでは変えられない部分」「次に確認できる部分」を一つずつ並べてみましょう。確認できる部分が見つからない日は、結論を出すのを保留してもかまいません。助けを求めることや、その場から離れることも、検討できる行動です。

名言を読んで気持ちが動いても、その勢いで全部を決めなくて大丈夫です。今回の一節は、考える対象を少し変えるきっかけとして持っておく。明日の自分が読み直したときに、今日とは違う一歩が見えるかどうかを確かめてみてください。

この言葉の出典

THE FIFTH BOOK / XVII(Meric Casaubon英訳)

Marcus Aurelius, Meditations/Project Gutenberg #2680 ↗

編集:AIを用いて原稿を作成し、記載した資料と照合しています。

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